注射薬と注射器の大手グローバルメーカー、ウェスト・ファーマシューティカル・サービシズ(NYSE: WST)社は、ダブリンに新たなグローバル・ファイナンス・センターを開設。シェアードサービスモデルの拠点のひとつとして新たに60人の新規雇用計画を発表しました。
ウェスト社のシェアードサービスモデルは、同社のグローバルな財務業務を新たに開設したダブリンと米国ペンシルバニア州エクストンに集約して効率化を図るものです。ダブリンの新センターでは、様々な会計・財務業務を行い、同社のグローバルビジネスにおける業務効率化と規模拡大をサポートします。ウェスト社は現在アイルランド国内のウォーターフォードとダブリンの製造工場などで1000人以上を雇用しています。
新型コロナウィルス・パンデミックに伴う需要急増により、ウェスト社は昨年暮にウォーターフォード工場の操業時間を延長するなど、増産体制をとっています。本発表はそれに続くアイルランド事業の拡大となります。同工場は現在、新型コロナウィルス用ワクチンのバイアル瓶容器に使用するゴム栓を製造し、グローバル顧客12社向けに数百万個以上供給しています。同工場は、この新規需要への対応を目的に昨年従業員数を倍増しました。
レオ・バラッカー副首相兼企業・貿易・雇用大臣は、次のように述べています。「ウェスト社がアイルランド事業で高度な技術を持つ60人を追加採用することを大変喜ばしく思います。アイルランドの製薬業界は堅実な成長を続けており、ウェスト社のようなグローバル企業がその更なる成長の重要な役割を担っています。同社は既に国内で1000人以上を雇用しており、今回のグローバル・ファイナンス・センターの新設は、アイルランドの安定したビジネス環境や規制の枠組み、豊かな労働力を証明するものです。ウェスト社の新規事業の成功を祈ります」
アイルランド政府産業開発庁のマーティン・シャナハン長官は、次のように述べています。「ダブリンにグローバル・ファイナンス・センターを新設するというウェスト社の決定を大いに歓迎します。同社が、ダブリンとウォーターフォードの製造工場に加え、新たに財務拠点を開設するということは、グローバルビジネスのニーズを満たすうえで、アイルランドに寄せている信頼の表れと感じています。新しいグローバル・ファイナンス・センターの成功を祈るとともに、ウォーターフォード工場における新型コロナウィルス・パンデミック対する重要な取り組みの継続に感謝の意を表したいと思います」
ウェスト社のダブリン工場は創業20年を迎え、複雑な機器の量産を含め成長を続けてきました。約100年の実績をもち、品質におけるリーダーとして高く評価されるウェスト社は、医薬品包装と医療機器の製造技術で国際的に高い評価をうけています。また、注射剤送達システムとヘルスケア製品分野においても世界的大手メーカーとして知られています。