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APC社、アイルランドでの新型コロナウイルスワクチン開発を促進する新規提携を発表

この新規提携により、前途有望な新型コロナウイルスワクチンの候補をアイルランドで開発できるかもしれません。薬剤研究調査会社のAPC社が6月に、オーストラリアのバイオ企業Vaxineと提携調印したと発表しました。

この提携は、APCダブリン本社での新型コロナウイルスワクチンの開発と発売を加速化することを目的としたものです。APCでは現在本社サイトにて、がん、呼吸器疾患、アルツハイマー病、HIVをはじめとする様々な疾患のための医薬品20あまりを開発しています。APCの従業員数は130人あまりで、その大半が化学エンジニア、プロセスサイエンティスト、バイオ医薬品科学者です。

アデレードを拠点とするVaxine社は今年初め、前臨床試験を実現できるタンパク質ベースの新型コロナウイルスワクチン候補を開発したと発表しました。これは、昆虫細胞から産出された組換えスパイクタンパク質の抗原をVaxineのアジュバント(抗原性補強剤)ターボチャージAdvax-SMと組み合わせたもので、同社は、動物の免疫原性研究でこの組み合わせの有効性を確認したと述べています。

この新たな提携関係について、APCのCEOマーク・バレット博士は次のように述べました。「新型ワクチンとプロセスサイエンスの組み合わせがこれほど世界的な重要性を持つことは今までになかったことです。このたびの戦略的提携は、APCとVaxineが新型コロナウイルスワクチン技術における最新の技術革新とプロセスサイエンスBioAchieveを組み合わせ、新型コロナウイルスワクチンの開発と発売を一体となって加速化する意図を示すものです」

Vaxineの会長兼研究担当重役ニコライ・ペトロフスキー氏も、次のように付け加えました。「現在開始している臨床試験の完了後、Vaxineではこの新型コロナウイルスワクチンをできるだけ多くの国々に提供したいと願っています。有効で安心な新型コロナウイルスワクチンには現在、大きな需要があります。大規模プロセスと技術設計、最適化、技術移転を支援できるAPCのようなプロセス開発専門企業との提携は、この需要を満たす助けになると考えています」

Vaxineは、人体試験とさらなる試験の後、来年初めに新型コロナウイルスワクチンを発売できることを期待していると述べました。

Colm Gorey著

この記事はwww.siliconrepublic.comに掲載されたものです。オリジナルの原稿はこちらをご覧ください。
https://www.siliconrepublic.com/innovation/covid-19-vaccine-ireland-vaxine-apc