スタンダード・チャータード(Standard Chartered)社が出資するデジタル資産取引所・仲介プラットフォームのゾディア・マーケッツは、CBI(アイルランド中央銀行)からVASP(仮想資産サービスプロバイダー)としての登録を受けたことを発表しました。これに先立ち、同社では2022年7月にFCA(英国金融行動監視機構)から暗号資産登録を取得、2023年9月にはアブダビの国際金融センター・ADGM(アブダビグローバルマーケット)からIPA(基本承認)を取得していました。

ゾディア・マーケッツ(アイルランド)は、VASP登録により機関投資家へのOTC取引および取引所サービスの提供が可能となります。CBIが承認したことにより、ゾディア・マーケッツは欧州におけるデジタル資産取引の信頼できるパートナーとしての地位を固め、欧州の規制当局と協力してコンプライアンスを遵守した運営を行うという決意をさらに明確にしています。EUでは2024年末に暗号資産市場規制(MiCA)の施行が控えており、同規制の施行後は暗号資産サービスプロバイダーの認可と監督が義務付けられることになります。

財務省のジェニファー・キャロル・マクニール担当国務大臣は、次のように述べました。

 「ゾディア・マーケッツが中央銀行からVASPライセンスを取得し、金融の安定と投資家および消費者保護を確保するためにアイルランドの厳格かつ効果的な規制基準を満たしたことを心から祝福します。ゾディア・マーケッツは、アイルランドで規制対象となるデジタル資産分野で事業展開する企業の一員となります。財務省ではアイルランド政府産業開発庁と協力の上、今後も最良の事業やコンプライアンスを順守した事業、強力なリスク管理を推進する事業の誘致を継続していく意向です。過去30年にわたり築き上げてきた国際金融サービス産業においても、持続可能な未来をもたらし、成長し、拡大し続ける事業が出現することに期待しています」

アイルランド政府産業開発庁国際金融サービス部長メイブ・マコノンは、次のように述べています。「ゾディア・マーケッツがVASP登録を取得したことは、成長著しい国際金融サービス産業部門における重要な成果です。

今回の投資は、アイルランドにおけるデジタル資産の将来性に関するゆるぎない参考事例となるでしょう。ゾディア社のアイルランドへの貢献に感謝するとともに、皆様のますますのご発展を祈ります」