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アイルランドの国立バイオプロセッシング研究研修所(NIBRT)ダブリンにある先進治療施設の拡張工事の完了を発表

アイルランドの国立バイオプロセッシング研究研修所(NIBRT)ダブリンにある先進治療施設の拡張工事の完了を発表

アイルランドの国立バイオプロセッシング研究研修所(NIBRT)は、ダブリンにある先端治療施設の大規模な拡張工事を完了したことを発表しました。この度の拡張により、先進治療分野における製造の研究と研修に重点を置いた能力や機能が大幅に強化されます。先進治療は革新的なバイオ療法のひとつであり、細胞治療、遺伝子治療、mRNAやDNAをベースにした治療及びワクチン、その他の新規ワクチンが含まれます。

拡張工事の完了を祝う開所式にはアイルランドの副首相兼外務大臣兼国防大臣を務めるMicheál Martin氏も参加しました。新施設では、約25名の研究員と研修スタッフが新たに雇用される予定です。このチームは製造に関する課題を解決するための研究を進めるとともに、革新的で複雑な治療薬の製造に関する研修も提供します。これにより、新規および既存顧客の多様なニーズに対応することを目指しています。

2,100万ユーロの資金を投じた本施設の拡張工事は、アイルランド政府産業開発庁(IDA)を通じてアイルランド政府の支援を受けています。この投資により、最先端の研修室や7つの研究室を含む1,800平方メートルの先進医療専門スペースが既存施設に増設されました。増設されたスペースには、アイルランド科学財団(SFI)とアイルランド産業開発庁が共同で650万ユーロを出資した、CONCEPTと呼ばれるバイオ療法の初期開発に特化した研究施設も収容されています。

アイルランドの副首相兼外務大臣兼国防大臣を務めるMicheál Martin氏は次のように述べています。

「アイルランド政府の支援により設立されたこの新施設は、バイオ医薬品製造のグローバルリーダーとしてのアイルランドの地位をさらに強固なものにするでしょう。アイルランドが引き続き投資家にとって魅力的な存在であり続けるためには、絶えず進化するバイオ医薬品分野への継続的な投資が不可欠です。高度な技術を持つ労働力とともに、命を救う複雑かつ革新的な医薬品の開発において、アイルランドのバイオ医薬品産業は重要な役割を果たし続けています」

NIBRTのCEOであるDarrin Morrissey氏は、次のようにコメントしました。

「NIBRTの役割は最先端の研修および研究ソリューションを提供し、アイルランドのバイオ医薬品製造の成長と発展を支援することです。NIBRTは先進的な治療法やワクチンの分野で世界的なリーダーとなることを目指し、現在の能力を一層強化していく計画です。NIBRTにとって非常に期待が膨らむ時期が訪れており、今回の施設拡張により多くの新規採用者や将来のバイオ医薬産業従事者に対して研修が可能となります。さらに、研究活動の大幅な成長も期待しています。この度の施設拡張により、アイルランドは先進的な治療法やワクチン製造の拠点としての地位を急速に向上させるでしょう」

アイルランド政府産業開発庁のMichael Lohan長官は次のように述べています。

「新施設の開設、おめでとうございます。新施設の存在によって、アイルランドはバイオ医薬品のイノベーション分野で世界的なリーダーとしての地位をさらに強固なものにするでしょう。アイルランドのバイオ医薬品産業が繁栄しているのは、優秀な人材が豊富で、活気あるビジネスエコシステムと相互に作用しているためです。これにより、アイルランドはバイオ医薬品投資の主要な拠点としての地位を確立しています」

アイルランドのバイオ医薬品産業は拡大し続けており、過去10年間で新たに20以上の製造拠点が開設され、120億ユーロを超える資本投資が行われました。現在、バイオ医薬品業界では45,000人以上が雇用されており、2014年以降、専門性の高いバイオ医薬品関連の職種での雇用が倍増しています。

最先端の治療薬として知られる先進医療医薬品(ATMP)は、分子レベルで病気を治療することで、個別化された治療や治療効果の向上が期待されています。これには、細胞療法や遺伝子治療などの革新的なアプローチが含まれます。細胞療法では患者の体内に健康な新細胞を導入し、病気に侵された細胞や欠けた細胞と置き換えます。遺伝子治療は病気の原因となる遺伝子の異常を正すことで、病気の治療や予防を可能にします。これらの革新的な治療法では、がん、糖尿病、神経疾患などこれまで治療が難しかった病気に対して劇的な治療効果が期待でき、場合によっては治癒が見込める可能性もあります。これらの治療薬の製造は非常に高い専門性を要し、安全性とコストのバランスを取ることも重要であることから、先進的な医薬品の製造には特有の課題が伴います。

この度の開所式は、NIBRTにて開催された「Medicines of the Future 2024」と「Global Partner Summit」の2つの重要なイベントと同じ週に開催されました。「Medicines of the Future 2024」には、新型コロナウイルスのパンデミック対策で重要な役割を果たしたワクチンの開発チームを率いた、オックスフォード大学のSarah Gilbert教授をはじめ、著名な講演者が参加しました。また、毎年2日間にわたって開催される「Global Partner Summit」では、NIBRTの専門知識をライセンス供与することで、世界的に不足しているバイオ医薬品分野の熟練専門家の育成に取り組んでいます。資格のある組織は、NIBRTがアイルランドで開発したバイオ医薬品の研修・教育カリキュラムを利用し、各地域でバイオ医薬品産業を強化することができます。NIBRTが主導するこの国際的なイベントには、カナダ、韓国、アメリカ、セネガルなど、世界中の研修・教育機関が参加するほか、NIBRTのグローバル・パートナー・トレーニング・プログラムの現メンバーと参加希望者も集いました。

NIBRTグローバル・パートナー・プログラムの詳細は下記よりご確認ください。
https://www.nibrt.ie/global-partners-program/

■ アイルランド政府産業開発庁 (IDA Ireland) について
アイルランド政府産業開発庁は、アイルランドの産業開発、海外からの直接投資等を推進する目的で設立された政府機関です。日本事務所では、過去40年間にわたり、欧州への進出を検討されている日本企業向けに、立地や人材、税制、優遇措置など各種最新情報の提供のほか、現地視察、進出計画の立案から進出後のサポートまで幅広い支援を行っています。

過去のプレスリリースは、https://www.idaireland.jp/newsroom/ をご覧ください。