アイルランド政府産業開発庁は、マイクロソフトおよびリンクトインと共同で実施した調査の結果をまとめ、この度、最新の労働市場動向として発表しました。

この報告書は、アイルランドの労働市場全般にわたる最新の洞察と動向を概説したものであり、産業や学術、公共政策など各界の意思決定者への情報提供を目的としたものです。

今回の労働市場動向は、2022年1月から5月までの5ヵ月間、アイルランド国内200万人あまりのリンクトインユーザーを対象に採用状況等を調査した結果をまとめたものです。調査期間における採用率は2019年の同期間と比べ平均27%も高くなるなど「採用率は堅調に推移」していることわかりました。

さらに顕著な傾向として、今日の労働力において「デジタルスキルの重要性が増加」つつあることが明確に示されています。今回の調査結果では、過去6年間に「追加取得したスキル」では、「新たに取得されたデジタルスキル」の割合は2019年からほぼ20%、2015年からほぼ30%も伸びています。

また、デジタルスキルが増加する一方で、ユーザーが取得した「非デジタルスキル」の割合は2019年からほぼ15%、2015年からほぼ25%も減少し、デジタルスキルへの集約は建設、輸送・物流、ヘルスケア、企業サービス、金融などテクノロジー以外のさまざまな分野でも進んでいることがわかります。

また、昨年リンクトインに追加されたデジタルスキル群の中で最も人気が高かったのは、デジタルリテラシー(44%)、データサイエンス(24%)、開発ツール(16%)となっています。

アイルランド政府産業開発庁のマーティン・シャナハン長官は、労働市場動向について次のように述べました。「パンデミックの影響や世界経済が非常に不安定な状況が続いている現状において、雇用率が強い回復傾向にあるという結果を喜んで受けとめます。失業率が5%未満に戻り、さらにアイルランドへの外国直接投資の流れが堅調であることにも非常に心強く感じています。大手多国籍企業から小規模な企業に至るまで、アイルランド中の企業が厳しい環境に適応しているようです」

労働市場動向の最新情報についての詳細は、以下のリンクからご覧いただけます。- https://www.idaireland.com/latest-news/publications/labour-market-pulse-edition-6