アイルランド環境保護庁(EPA)は、気候危機に取り組む研究事業に1,070万ユーロを助成しました。


EPAは、自然環境の回復や環境にやさしい循環経済への取り組みなど、気候をめぐるさまざまな課題に取り組む研究事業プロジェクトの募集を昨年4月に初めて発表しました。

EPAはこの応募要請に続いて、総額1,070万ユーロの助成対象に42事業を選定しました。同庁は、これによりアイルランドの高等教育部門の研究者200人あまりを支援することになると述べています。

ゴールウェイ大学は応募事業の中で最高の採用率を誇り、温室効果ガス排出、オゾンレベル、ラドン、ヒトバイオモニタリング、地球観測に関する事業で230万ユーロを超える助成を取得しました。

同大学の研究・革新担当副学長ジム・リヴジー教授は、EPAが支援する事業のうち8事業を同大学が主導し、「さらに別の4事業で提携している」と述べています。「このたびの環境研究への助成をいただけたことで、当大学の研究者が公益のために協力しようとする意欲と、現在および将来にわたって人類と社会が直面する課題に対応しようとする熱意がいっそう明らかになりました」

ダブリンカレッジ大学は2番目に高い採用率を記録し、戦略的環境評価、異常気象、泥炭地、DNAベースの評価、土壌品質に関する事業で190万ユーロを獲得しました。

EPAのローラ・バーク長官は、この種の研究事業は、環境政策の策定を支援する一方で、「重要な知識のギャップ」の対処に役立つと述べています。「気候変動などの環境問題は複雑であり、統合的かつ部門横断的なアプローチが必要です。アイルランド地質調査所、農業・食糧・海洋省、アイルランド気象局など多数機関と連携して環境研究に共同助成できることは慶びです」

このプログラムの資金源は、環境・気候・通信省です。同省によると、2022年には52事業に367万ユーロの助成が行われました。