モビリティ技術の開発に特化した新たなキャンパスFMCI(Future Mobility Campus Ireland)が7月15日にシャノンにて正式に開所しました。

FMCIが手掛けるのは、小型無人機、電気自動車の離着陸、自動運転、先進航空モビリティなどのプロジェクトであり、アイルランドにおける地上及び空中におけるモビリティ技術の研究開発検証拠点となります。

本施設は、大企業や中小企業、個人の研究者や政府機関を支援することが目的です。

FMCIは、ジャガー・ランドローバー、Shannon Group、シスコ、ヴァレオ、シーゲイト、レッドハット、タオグラス、Mergon、エクシダ、アナログ・デバイセズ、ゼネラルモーターズ、PiPiper、コリンズエアロスペース、Avtrainといったモビリティ分野とテクノロジー分野の主要企業と提携しています。

FMCIには、アイルランド政府商務庁を通じて企業・貿易・雇用省が出資しているほか、クレア県議会、リムリック市・郡議会、西部開発委員会、産業界のパートナーも資金を提供しています。これまでに本キャンパスに投資された金額は、約550万ユーロに上ります。

正式開所に先立ち、FMCIは、Regional Enterprise Innovation Scoping Scheme(REISS)の一環として誘導補助金の交付を受けました。大規模な電動垂直離着陸サービスを実現する先進的な航空モビリティハブの開発を支援するための補助金です。

6月には、FMCIが連携する欧州のコンソーシアムが、無人航空機運航管理システムの技術開発に関してEU認証とEUからの資金提供を受けています。この研究プロジェクトも、欧州の航空機運航管理の最新化を支援するものです。

FMCIの公式開所に出席したレオ・バラッカー副首相は、化石燃料への依存度削減と都市の住みやすさ向上への世界的ニーズを考えると、未来のモビリティは「重要であり興味深い分野」だと述べました。「アイルランドが新技術の最先端に立つようにするには、継続的に研究に投資し、新しいアイデアを試し、何が有効か、どうすれば改善できるかを見極めなければなりません」と締めくくりました。