アイルランド輸出協会(Irish Exporters Association)の上半期輸出報告によると、アイルランドの今年1月から6月の輸出総額は前年同期比にして60億ユーロ、8%弱の大幅増を見せました。本日ダブリンで行われた記者会見で、同組合は、物品とサービスを含む輸出総額は1775億ユーロとなり、2010年との比較において全世界平均よりも大幅に上回る9.1%の上昇率を達成するとの既発表の通年予測に沿ったものであると発表しました。
輸出部門上半期業績の詳細を発表する記者会見の場で、アイルランド輸出協会(IEA)の最高責任者ジョン・ウェラン氏は、上半期に発生した国際的な経済的打撃が多かった割には目を見張る成長を達成できたと語りました。「打撃の中でも、日本での災害や中東の政情不安、激しい為替変動、国家債務不履行、金融危機、原油の一時1バレル120ドル越えをはじめ、輸出業者が数多くの問題に直面しました。」そして、アイルランド国内の輸出業者は、製薬、農産・加工品、情報通信技術関連製品等、世界貿易機関(WTO)予測の倍以上で伸び率を示した急速なグローバル需要にうまく乗じることができたと付け加えました。
アイルランドの製品輸出は昨年確立された好調な成長傾向を維持し、2011年上半期で7.4%拡大しました。この成長は、14.2%増加した農産・加工品輸出の継続的急増によるもので、この伸びの多くがユーロ圏とアジアでの売上に基づいています。継続するポンド安とイギリス市場の不振が、輸出業者に従来経路からの離脱意欲をかきたてたと言えます。製品販売増加のその他の大きな要因は、化学・製薬部門で輸出売上は上半期で13.5%と大幅に上昇、その輸出のおよそ半分がユーロ圏に対するもので、1/4がアメリカ、10%がイギリスでさらに15%が他の諸外国でした。政府による医療支出のグローバル、特に新興経済国における増加がこの分野への需要をもたらし、アイルランドは国内への多国籍企業のライフサイエンス関連メーカーの圧倒的進出による恩恵を受けています。
サービス輸出は、上半期、製品輸出より好調で8.3%上昇しました。サービス輸出部門の主な要因はコンピューターサービス関連輸出で11.4%上昇し、6ヶ月の輸出総額は151億ユーロに達しました。サービス輸出のその他の大きな要素は、ビジネスサービス企業で、航空機リース、サプライチェーン、外国本社機能等が急成長し、売上は6.9%増の112億ユーロに伸びました。1月から6月でサービスは総輸出額の45%を占め、この分野では、HP、SAP、グーグル、イーベイ、AOL、IBM、アクサ、シティ、チューリッヒ、アリアンツ、ゼネラリ等の企業、および、ガーラゲームズ、ストリーム・グローバル・サービシーズ、セールスフォース・ドットコム、サービスソースなどの準大手の継続拡大により好調な伸びの継続が期待されます。
域内の伸びは複雑
対米輸出は上半期に13.8%増加し、アイルランドから輸出する米国多国籍企業部門が、本国市場の需要を満たすうえでアイルランド事業の能力を継続的に高く評価していることを明らかに示しています。ウェラン氏は、今期ドルは対ユーロで6.8%ほど下落したにも関わらず、この好調な伸びから米国は、景気の二番底論に反して米国市場が持続的成長を回復した可能性が濃厚だと指摘しました。一方、英国市場への輸出は上半期輸出額がわずか2%増と低迷しました。ウェラン氏は、この増加率は英国物価上昇率の半分にも満たず、さらに同期の対ユーロのポンドの平均下げ幅である4.8%をも大幅に下回るもので、アイルランド輸出業者は市場シェアと利幅のいずれか、あるいは両方を失ったことを意味していると語りました。
欧州本土内では順調な輸出増が達成され、対フランスでは20.6%、対イタリアでは14.6%、対ドイツでは9%売上が増加しました。しかしこれは、債務不履行と金融問題対策の苦闘が続く対スペインへの14.2%、対ギリシャへの9.1%輸出減で相殺されています。
他の諸外国では、地震と原子力事故の影響で対日輸出が4%減少、また対中輸出は過去10年間で初めて1%減少しました。
2011年通年見通し
ジョン・ウェラン氏は通年見通しを総括してこのように述べました。「打撃は絶えず続くものの継続成長を期待しています。」IEAは、今年下半期の短期見通しについて、ユーロ圏の複数の国々での債務問題や多くのOECD所得における資金調達不足に付随する懸念から一定の打撃に見舞われるとしています。「こうした問題が成長に影響を与えるのは間違いありませんが、新興経済国の継続的急成長により相殺されつつあります」と、ウェラン氏は語りました。 そして、アイルランド輸出業者の競争力は国内の強硬策と、エネルギー、事務所賃貸料、建設業務等の外部ビジネスコストの下落により改善していると指摘しました。また、IEAでは、新政権が信頼回復において建設的な一歩を踏み出し、海外直接投資は債務不履行問題のマイナス影響を受けていないとみている、と語りました。
通年見通しを立てるにあたって、上記要因すべてを合わせると下半期の好調な輸出の伸びが示唆されます。通年で、IEAは輸出総額1775億ユーロ、前年比9.1%または124億ユーロ増を予測しています。このうち、製品輸出は10%上昇して89億ユーロ増が期待され、サービス輸出は8%に相当する58億ユーロ増の見通しです。「2011年のアイルランドの輸出成長率は世界平均を大幅に上回ると期待されます」と、ウェラン氏は語りました。
| (単位:百万ユーロ) | 2010年度 | 2011年度 | 増減 | 前年比 |
| 製品 | 89,392 | 98,331 | +8,939 | +10.0 % |
| サービス | 73,322 | 79,188 | +5,866 | +8.0 % |
| 合計 | 162,714 | 177,519 | +14,805 | +9.1 % |
結論として、ウェラン氏は世界のさまざまな地域での取引状況は困難ではあるものの、アイルランドの輸出業者は継続して国際平均よりも速いペースで輸出を伸ばしていると語りました。「アイルランド輸出組合は依然として、輸出および輸出業者が脱経済苦境を主導し続けると確信しています。」
IEAのウェブサイトで報告全体を読むにはこちらをクリックしてください。
詳細情報については、下記までご連絡ください。
アイルランド輸出業協会 最高責任者ジョン・ウェラン 電話:087 927 1243
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